ギジン株式会社 2024年 年次ご報告 ~創業10周年の感謝と新春の抱負~
拝啓
新春の候、お客様におかれましては、輝かしい新年を迎えられたことと心よりお喜び申し上げます。日頃より格別のご愛顧とご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
2025年は、ギジン株式会社が創業10周年を迎える節目の年です。当社はこれまで以上に「お客様の日々の生活を豊かにし、社会全体に価値をもたらすサービスを提供していく」という決意を新たにしております。この目標を達成するためには、2024年に培った経験と成果を踏まえ、それを土台としてさらなる成長を目指します。
本書では、2024年に当社が達成した主な成果と、2025年に向けた展望についてご報告させていただきます。
1. 社会背景・世界情勢と当社の取り組み
2024年は、新型コロナ禍からの回復が進む一方で、生成AIの急速な進化が世界的に注目を集め、社会全体に大きな変化をもたらした年でした。
生成AIは、ビジネスやクリエイティブ分野のみならず、教育・医療・エンターテインメントなどの幅広い領域で活用が拡大し、人々の生活様式や価値観を大きく変える可能性を秘めています。このような動きに伴い、企業や個人が生成AIを活用して競争力を高める流れが一層活発化しました。
一方で、生成AIの普及に伴い、AI倫理やデータセキュリティといった課題も改めて浮き彫りになっています。当社は、このような社会の変化と課題を受け止め、生成AIの実用化と市場への応用に取り組むことで、社会から求められる役割を果たしてまいりました。具体的には、ユーザーのニーズに応える高度な技術開発を推進し、お客様の生活に新たな価値をもたらすプロジェクトを数多く手がけています。
こうした取り組みのなかで、当社は生成AIの技術力を強化し、画像・音楽・動画・3Dオブジェクトなど、多岐にわたる生成分野への応用を実現しています。社会のデジタル化が加速する中、当社の研究開発は未来に向けた可能性をさらに広げる重要な一歩となりました。
2. 2024年の主な成果
2-1. 売上規模の飛躍的成長
当社は、2024年(第11期)において、事業の拡大に伴い、売上規模が前年比250%以上に達する見込みです。これは、生成AI事業やヘルスケア事業、ウェブ事業の拡大によるものです。正式な決算が確定次第、改めてご報告させていただきますが、引き続き持続可能な成長を目指してまいります。
2-2. 本社移転と役員増員
事業の成長に伴い、業務環境を一新するために本社を仙台市青葉区上杉へ移転いたしました。これにより、より効率的な業務環境を整備するとともに、さらなる事業成長に向けた基盤を構築しています。また、2024年12月には役員を1名増員し、組織体制を強化いたしました。これにより、事業拡大に対応できる体制が整っております。
2-3. 生成AI事業の本格展開
- 国立大学の研究プロジェクトへの参画
生成AIの研究プロジェクトに参画し、学術的な知見と実務ニーズを結びつける試みを行いました。これにより、高度な自然言語処理やクリエイティブコンテンツ開発力が向上し、当社の技術優位性をさらに強化することができました。 - 国内大手通信事業者の研究プロジェクトへの参画
LLM(大規模言語モデル)を活用した新規ビジネスモデルの検討に参画。当社がこれまで培ってきた技術力と実績が評価され、新たなプロジェクトでの活用が期待されています。 - エンターテインメントコンテンツへの展開
当社はもともと漫画や音楽制作などクリエイティブ分野にも強みがあり、生成AIを活用したエンタメコンテンツの開発・提供を進めました。これらの実績が市場から高く評価され、2024年の成長を支える大きなエンジンとなりました。
2-4. ウェブ事業の拡大
企業ホームページやECサイトのリニューアル案件では、企画提案から実装まで一貫して手がけ、お客様の売上増加やブランド価値向上に貢献しています。あるECサイトでは前年対比で200%超の売上増を実現し、当社のデジタルマーケティング力と実装力が高く評価されております。
2-5. ヘルスケア事業の進化
- 『さわって眠れる睡眠アプリ – 睡眠観測』の現状と成果
当社が提供する『さわって眠れる睡眠アプリ – 睡眠観測』は、ダウンロード数が4万4千件に到達し、多くの利用者から「睡眠薬が不要になった」という喜びの声をいただいております。また、各種媒体での取り上げや取材記事の掲載など、着実に認知度が高まっています。今後も、より多くの方々にご利用いただけるよう努めてまいります。 - 第二弾「腸活アプリ」のリリース
『さわって眠れる睡眠アプリ – 睡眠観測』に続き、『メモってととのう腸活アプリ – らくメモ腸活』を公開いたしました。ダウンロード数は堅調に推移しており、ユーザーからは「過敏性腸症候群が改善した」との声も寄せられるなど、新しい健康管理手法として確かな手応えを得ています。 - 睡眠アプリのアップデート
『さわって眠れる睡眠アプリ – 睡眠観測』では生成AIを活用することで、従来の制作費を約90%削減しながら、コンテンツ量を48倍に増やすことに成功しました。これにより、「毎晩異なるコンテンツを楽しめるので飽きずに使い続けられる」「睡眠薬に頼らなくてよくなった」といった喜びの声が多く寄せられています。
2-6. メディア露出と社会的認知度の向上
- デジタル睡眠コンサルタントとしての活動開始
当社代表の小泉が、新たに睡眠アプリ比較記事の監修を始めました。市場に存在するさまざまな睡眠アプリの特徴や利用者からの評価を客観的に分析し、信頼できる情報として発信しています。これにより、お客様が自分のニーズに合ったアプリを選ぶ際の一助となり、睡眠の質向上に寄与しています。 - テレビ取材やインタビュー掲載
日本テレビ系列の宮城テレビでは、『さわって眠れる睡眠アプリ』が特集され、スマートフォンを触るだけで眠りにつける革新的な機能が紹介されました。さらに、地域情報サイト「ローカリティー」では、当社代表・小泉彌和が仙台での起業から20年にわたる歩みを語り、地方でのIT開発の魅力や今後の展望を詳しく紹介しています。これらのメディア露出を通じて、当社の活動は多くの方々に認知され、社会的な信頼性も一層高まりました。
3. 2025年に向けた展望
3-1. さらなるお客様価値の創出
2025年には、生成AIやヘルスケア分野における技術革新をさらに深化させ、特に最新GPU「RTX 5090」の活用により研究開発のスピードアップを図ります。これにより、より高性能な研究環境の構築や開発時間の短縮が可能となり、これまで以上に迅速で柔軟な対応が実現します。この技術革新を通じて、お客様により質の高いサービスを提供する基盤を強化してまいります。
また、NVIDIAの「Project DIGITS」を活用することで、2000億パラメータを超える大規模言語モデル(LLM)の構築環境が整い、お客様専用の高性能AI環境を効率的に設計・実装することが可能になります。
これらの取り組みにより、お客様一人ひとりのニーズに合わせたカスタマイズ性の高いAIソリューションを提供し、日々の生活をより豊かにする新しいサービスを創出してまいります。
3-2. 産学官連携の推進
当社は、これまで消費者向けに提供してきた睡眠アプリを法人向けソリューションとしても展開する取り組みを開始しました。研究機関や自治体、企業との連携を強化し、職場環境や従業員の健康管理を支援する新たな活用方法を提案しております。また、2025年6月には、日本睡眠学会にて当社の取り組みを展示する予定です。これを通じて、アカデミックな分野との協力体制を構築し、科学的知見に基づいた製品やサービスの開発をさらに進めてまいります。
たとえば、法人のお客様向けにカスタマイズ可能な睡眠改善プログラムを提供したり、データ分析を通じて従業員の健康状態の把握と最適化をサポートする仕組みを構築します。これにより、働く方々のパフォーマンス向上や企業全体の生産性向上に寄与することを目指しています。今後も産学官の連携を通じて、社会に役立つソリューションの提供を進めてまいります。
3-3. グローバル展開の準備
当社の『さわって眠れる睡眠アプリ』は、既にグローバル市場へ展開しており、現在、国内ユーザーの約5%にあたる海外利用者を獲得しています。2025年にはこの実績をさらに拡大し、海外の方々にも受け入れられるコンテンツ強化や、現地市場に即したマーケティング戦略を展開してまいります。
具体的には、多言語対応を充実させるほか、地域ごとの文化やニーズに合わせたカスタマイズを行い、さらに幅広いユーザーが利用しやすい環境を整備します。また、海外パートナーとの連携を強化し、現地でのプロモーションや流通を促進することで、市場シェアの一層の拡大を目指します。これにより、世界中のユーザーに当社の睡眠アプリを身近に感じていただき、豊かな生活をサポートできるよう努めてまいります。
結びに
平素より格別のご厚情を賜り、厚く御礼申し上げます。本年も、より一層のサービス向上と社会への貢献を目指して邁進してまいりますので、変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。
皆様のご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
敬具
ギジン株式会社
代表取締役社長 小泉 彌和