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5.242020
zoomは使いにくい?リアクションを送って喜ばれる!今すぐ使える2つの無料アプリ

・この記事は画像のようなリアクションつきのzoomの使い方を書いています。
・すぐにやってみたい方は「必要なアプリと設定方法」からご覧ください。
zoom、喋りにくくて困ってませんか!?
コロナの影響で会議をオンラインで行う機会が増えてきています。様々なオンライン会議ツールがありますが、そのなかでも特に利用者を伸ばしているのがzoom。接続が安定していて画質と音質のクオリティが高いことと、参加者の顔が一つの画面に表示される等、これまでになかった使いやすいUIが特徴です。
ただ、使い続けていると様々な使いにくい点や、もっとこうだったら良いのにという要望が出てきているのではないでしょうか?
私自身も1年前から社内の会議で使っていましたが、初めましての人への挨拶から始まる社外の会議や、外部のイベントやセミナー、あるいは演劇などのエンタメに利用されるまでに用途が広がっているのを見て、そして実際に体験してきて、様々な気付きがありました。
この記事は、私自身が体験して感じた気付きと、こうすれば解消されるのではないかという提案、そして今すぐ使える実際の利用方法についてまとめました。
今回は、その中でも「講演者と聴衆に分かれるような利用シーン」を想定してまとめます。講演者と聴衆が明確に分かれているイベントやセミナー等は、聴衆からの発言は質問の時間以外には期待されないことが通常です。テーマに関連して議論を盛り上げる役割は講演者に期待されることですし、講演者たちの発言を聞くことのみに集中したい聴衆もいるでしょう。
1.気づき「参加しやすい、しかし喋りにくい」
オンラインイベントは、講演者(しゃべる人)と聴衆(聞く人)のどちらも、家から出かける必要がなくその場で接続すれば参加できるという手軽さが参加への障壁を下げました。これはオンライン化の素晴らしいメリットであって、オンラインになったら参加者が集めやすくなった、キャンセルの心配をする必要がなくなったという主催者は多いのではないでしょうか。
しかし、現在のzoomのUIは会議用なので参加者の発言の重みはフラット、講演者と聴衆の顔が映るウィンドウは同じサイズです。喋っている人が大きく映るように設定することも出来ますが、利用されているのを見たことがありません。話者が一人に固定されている場合は良いのでしょうが、複数の人の会話が盛り上がってウィンドウの切り替わりが激しくなると見にくくなるかも知れません。
しかしイベントにおいては、聴衆が見たいのは講演者であって、他の聴衆を見たいわけでないです。発言の重みはフラットではなく、話者もコロコロ変わります。そこで、このようなウィンドウのレイアウトが良いのではないでしょうか。
上部に視線が集中するので、聴衆は今の話者を目で探すことがなくなるし、講演者も自分の姿を見つけやすくなります。誰にとっても探したい人がすぐ見つかるようになるので、ストレス軽減につながるでしょう。
ただ、実際に登壇してしゃべる機会がある方はおわかりかと思いますが、今の問題は、講演者が聴衆のリアクションを把握しにくいことです。リアクションが把握しにくいと、喋りにくいです。リアルな場であれば、聴衆の反応を見ながら話す内容の手応えを感じられて、次に話す内容を変化させることもあるでしょう。前の席に座っている人は好意的に参加しているだろうから表情を読みやすいし、後ろの人がそろそろ飽きてきているから声を強めに出そうとか、リアルタイムのセッションのように、場の空気を読んで次に打つ手をその場で瞬時に考えます。しかし、オンラインではこれが出来ない。
聴衆に質問をして手を上げてもらおうにも、手を上げているんだかどうなのかよく見えない。そもそも、雑音が入らないように聴衆のマイクはすべてミュートにするので、事前に吟味した面白いネタが、ウケているのかどうか?笑い声も聞こえない。自分の話がすべてノーリアクション、すべてスベっているように感じるわけです。これはつらい。講演者がつらいということは、話が面白くなくなるので、聴衆も聴いていてつまらなくなってくるわけです。両者にとって良くない。
2.解決策「講演者はリアクションを求めている。届けよう。」
講演者が面白いことを言ったときに、普通に笑うだけではダメです。ウィンドウが小さいので、表情の変化は見えません。あなたの好意的なリアクションは講演者に届きません。届けるためには、ものすごい大げさにリアクションしないといけません。手を大げさに叩くとか、首をブンブン振ってうなずいて見せるとか。しかし、それはそれでつらい。めっちゃ気を使って疲れてしまいます。もっと気楽にリアクションが出来て、講演者に届きやすくしないといけません。聴衆にとっては気楽にリアクションが出来ること、講演者にとってはリアクションがよく見えるようになること、このふたつが早急に必要です。
そこで冒頭の画像です。
小さな画面でもよく見える大きな文字と、うるさすぎない、ふざけすぎない、でもちゃんと感情をつたえられるエフェクト。これらがあると、「あなたの話をちゃんと聴いていますよ」という気持ちを届けることが出来るでしょう。
他にもこのような感情を伝えられます。
様々なリアクションがあちこちから届けば、講演者も楽しくなって話が盛り上がりそうですね。エフェクトとテキストを入れ替えるくらいなので、手も首も疲れません。講演者はイベントでリアクションを求めています。あなたのリアクションを講演者に届けることが出来れば、講演者は気持ちよく喋ってもらえるでしょう。楽しい話が聞けて聴衆もみんな嬉しい。
ただ、この機能がzoomに最初から入っていると良いのですが、現在は提供されていません。絵文字がふたつあるだけです。自分でアプリを作ろうにも、現在のzoomにはビデオの画面に絵や文字を追加するようなAPIは提供されてないようです。APIを提供してください作るから!お願いzoomの中の人!
3.今すぐ使える実際の利用方法
さて、公式から機能が提供されるのを待つ間は、自分であれこれやる必要があります。コードを書く必要はないのでアプリのインストールと設定だけです。しかも無料で出来ます。
(より映像のクオリティを上げたい方は機材が必要なので、こちらの記事を御覧ください。投資に見合う効果はあると思うのでぜひやってみてください!)
・必要なアプリと設定方法
SnapCamera(公式サイト)
Winだと他にもありますが、Mac対応のエフェクトは少ないのでこれを選択しました。
OBS(公式サイト)
Youtubeのゲーム実況配信などで使われるアプリです。ストリーミングのためのオープンソースソフトウェアです。
インストールしましょう。SnapCameraは特に説明はいらないほど簡単です。ですが、イベントに参加するときに使うことを考えると、使えるエフェクト(SnapCameraではレンズと呼んでいます)は多くなさそうです。私がお気に入りに入れているエフェクトを最後に追記したので、探すのが大変な方は参考にしてみてください。(レンズ名で検索すると見つかるかと思います。)
次に、SnapCameraの映像をzoomに伝えるために、OBSを使います。このままでは使えないので、バーチャルカメラのプラグインを入れます。Macの方はgithubのリリースノートからpkgをダウンロード・インストールして、バーチャルカメラを起動しましょう。Winの方はこちらです。
【追記】バージョン5.1.2のアップデートでOBS Virtual Cameraが選択できるようになりました。
接続がうまくいけばzoomからバーチャルカメラが選択できます。
続いてOBSのSourcesからテキストを追加して編集します。
何種類か作っておいて、表示・非表示を切り分けると素早く対応出来ていいですね。
全体の流れはこんな感じです。カメラの映像→SnapCameraでエフェクトをつける→OBSの入力をSnapCameraにしてテキストをつける→zoomでOBSのバーチャルカメラを表示する。

全体の流れ
事前準備が大変ですが、いちどつくってしまえば、話を聞きながら手元の操作をするだけです。とはいえ準備は面倒なので、やっぱり公式で欲しくなりますね。
オンライン会議用のツールは会議に縛られない使い方が増えてきたので、それぞれの利用シーンごとに最適なUIが検討されていくのではないでしょうか。今回紹介した「講演者を盛り上げて聴衆も楽しくなるリアクション機能」は、イベントとの相性が良いと思います。ぜひご検討ください!
参考
SnapCameraのお気に入りレンズ
男や女に変身するレンズには驚きですね。使いみちはないかもですが、ネタとしてどうぞ!